「クロネコゆうメール」ってどんなサービス?旧DM便との違いや送れるもの、料金・日数を徹底解説!
ビジネスでダイレクトメール(DM)やカタログ、パンフレットなどを送る際、「クロネコゆうメール」というサービスを目にすることが増えましたよね。これは、以前ヤマト運輸が提供していた「クロネコDM便」に代わって登場した新しいサービスです。
「以前と何が変わったの?」「どんなものを送れるの?」「追跡はできるの?」
そんな疑問をお持ちの方のために、この記事では「クロネコゆうメール」の基本的な特徴から、旧サービスとの違い、料金、配達日数、そして利用する際の注意点まで、分かりやすく丁寧に解説していきます。大量の郵便物を送る法人の方も、個人で利用を検討している方も、ぜひ参考にしてくださいね!
1. クロネコゆうメールとは?ヤマト運輸と日本郵便の連携サービス
「クロネコゆうメール」は、ヤマト運輸が荷物を引き受け、その後、日本郵便の配送網を使って届け先に配達される、新しいスタイルのメール便サービスです。
2024年1月31日に「クロネコDM便」が廃止されたことに伴い、2024年2月1日から全国で利用できるようになりました。このサービスは、ヤマト運輸と日本郵便が協業することで、持続可能な物流サービスを提供することを目指しています。
主な特徴:
ヤマト運輸が集荷、日本郵便が配達: お客様から荷物をヤマト運輸が集荷し、ヤマト運輸から日本郵便に差し出された後、日本郵便の郵便受けに投函されます。
法人・事業者向けサービス: 基本的に個人ではなく、ビジネス利用を想定したサービスです。
郵便受けに投函: 受領印は不要で、郵便受けに直接投函されます。
全国一律料金: サイズや厚さに応じて全国一律の料金が適用されます。
2. 旧「クロネコDM便」との主な違い
以前の「クロネコDM便」から「クロネコゆうメール」に変わったことで、いくつか重要な変更点があります。
項目 | 旧「クロネコDM便」 | 新「クロネコゆうメール」 |
配達担当 | ヤマト運輸 | 日本郵便 |
追跡サービス | あり(投函完了まで) | なし |
差出人名義 | 依頼主(企業名など) | ヤマト運輸 |
還付先 | 依頼主に戻る | ヤマト運輸に戻り、そこからまとめて依頼主へ返却 |
配達日数 | 概ね3〜4日(土日配達あり) | おおむね翌々日以降から1週間程度(土日祝は配達なしの場合が多い) |
料金体系 | 全国一律(厚さ1cmと2cmの2区分) | 厚さ1cmと2cmの2区分。料金は顧客ごとの契約による |
信書 | 送れない | 送れない |
特に重要なのは、配達が日本郵便になること、追跡サービスがなくなること、そして差出人名義がヤマト運輸になることです。これまで追跡サービスを重視していた方は、他の配送サービス(ゆうパケットやネコポスなど)も検討する必要があるでしょう。
3. クロネコゆうメールで「送れるもの」「送れないもの」
「クロネコゆうメール」で送れるものは、日本郵便の「ゆうメール」に準じます。
送れるもの(主な例)
冊子とした印刷物:
書籍・雑誌
商品カタログ・パンフレット
会報・各種マニュアル類
リーフレット(冊子としていなくても可)
電磁的記録媒体:
CD・DVD
ビデオテープ・カセットテープ など
同封できるもの:
次のものは、内容物の重量を超えない範囲で同封が可能です。
付録
注文用の払込書用紙、返信に必要な事項を記載した用紙(申込用紙、アンケート用紙など)
注文用または返信用のあて名を記載した封筒やはがき
注文を促すための商品見本(「見本」「試供品」「サンプル」の表示が必要)
割引券、クーポン券など
送れないもの(特に注意が必要な「信書」)
「クロネコゆうメール」では、信書を送ることはできません。 信書とは、「特定の受取人に対し、差出人の意思を伝える文書」を指し、法律で厳しく定められています。
信書に該当するものの例:
請求書、領収書
契約書
願書、申込書、申請書
納税通知書
履歴書
確定申告書
ダイレクトメールであっても、個別の通知や意思を伝える内容が含まれるもの
信書を送ってしまうと、郵便法に違反する可能性がありますので、送る内容が信書に該当しないか、必ず事前に確認しましょう。
4. 料金と配達日数
料金
「クロネコゆうメール」の料金は、厚さによって異なりますが、詳細な料金は数量などの条件に応じて、ヤマト運輸との個別契約によって設定されます。
参考として、厚さの上限は2cm、重さの上限は1kgです。一般的な料金は、厚さ1cm以内が約250円、2cm以内が約310円程度とされていますが、これはあくまで目安であり、大量発送の場合などはさらに安くなる可能性があります。
配達日数
ヤマト運輸が荷物を引き受けた日を起算として、おおむね翌々日以降から1週間程度で届け先へ配達されます。
ただし、お届け先が遠方の場合や離島などの一部地域の場合、また土日祝日は配達されないため、さらに数日〜1週間程度かかることもあります。
急ぎの郵便物には向いていないため、余裕を持った発送計画が必要です。
5. クロネコゆうメール利用の注意点
追跡ができない: 荷物の配達状況をリアルタイムで確認することはできません。
信書は送れない: 法律で定められた信書は送ることができません。内容をよく確認しましょう。
差出人名義がヤマト運輸: 受け取った側から見ると、差出人が「ヤマト運輸」となるため、送り主の名前を直接伝えたい場合は注意が必要です。
還付先はヤマト運輸: 不明な住所などで返送される場合、ヤマト運輸に一度戻り、そこから依頼主へまとめて返却されます。
契約が必要: 基本的に法人がヤマト運輸と契約して利用するサービスであり、個人がポストに投函して送れるものではありません。
まとめ:大量発送のビジネスシーンで活躍する「クロネコゆうメール」
「クロネコゆうメール」は、ヤマト運輸の集荷と日本郵便の配達網を組み合わせた新しいメール便サービスです。特に、企業が大量のカタログ、パンフレット、会報誌などを安価に、そして継続的に送る際に非常に有効な選択肢となります。
旧「クロネコDM便」との違い、特に追跡の有無や差出人名義、配達日数などをしっかりと理解し、送りたいものの内容が「信書」に該当しないか確認することが重要です。
あなたのビジネスにおける配送ニーズに合わせて、「クロネコゆうメール」を賢く活用し、コスト削減と効率化を図ってみてはいかがでしょうか?